『人を賢くする道具 ――インタフェース・デザインの認知科学 (ちくま学芸文庫)』
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原題:『Things That Make Us SMART』
副題:Defending Human Attributes in the Age of the Machine
著者:D.A.ノーマン
アメリカ合衆国の認知科学者、認知工学者
Appleのヒューマン・インターフェイス・ガイドラインの策定に関与
→ヤコブ・ニールセン
機械中心ではなく、人間中心のデザインへ。数値のグラフ化や商品陳列棚、航空機コックピットの設計等を例に、認知とデザインの関係をとく先駆的名著。
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機械のためではない、人間のためのデザインへ。数値のグラフ化やアラビア数字、商品の陳列棚、航空機のコックピットなど豊富な事例から、アーティファクト(人工物)が人の認知にどう作用するか、認知を助けるデザインとはどんなものかをわかりやすく説く。「人間の代わりに環境が記憶してくれる」「機械で問題を解決できるのではないか、という問い立ては間違っている」など、本書は人とモノと社会の関係を根本から再考し、読むたびに新たな発見をもたらしてくれる。ベストセラー『誰のためのデザイン?』の著者による「人間中心デザイン」論。研究者だけでなく、開発、デザインに関わる人の必携書!
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「人間」がわかれば、デザインが変わる
ベストセラー『誰のためのデザイン?』の著者が明かす、あたりまえだけど気づかなかったこと
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目次
第1章 人間中心のテクノロジー
第2章 世界を体験する
第3章 表現のもつパワー
第4章 アーティファクトを人間に適合させる
第5章 人間の心
第6章 分散された認知
第7章 ものには、それが収まるべき場所がある
第8章 未来を予言する
第9章 ソフト・テクノロジーとハード・テクノロジー
第10章 テクノロジーは中立ではない
概要
第1章 人間中心のテクノロジー
テクノロジーは我々を賢くもするし、愚かにもする。
人展の知的能力を拡張するアーティファクト(人工物)どどう作り、使うか。
「認知のアーティファクト」
機械中心になりつつある現代
ヒューマンエラーが常態化する
フォーディズムとテイラー主義
第2章 世界を体験する
博物館とゲームセンター
内省な推論には限界がない
内省モードはプランニングや吟味を行う
トップダウン型認知とボトムアップ型認知
モードとツールの不一致が問題を引き濾す
三種類の学習
蓄積
調整
練習によってもたらされる
熟練行動には熟練が必要
再構造化
内省モードの発揮
たいへん骨が折れる
注意を向ける
直接関与とフローの感覚
自己流のプレーとトレーニングの違い
第3章 表現のもつパワー
本というメディアとソクラテスの危惧
体験的読書と読書による内省
認知のパワー
抽象化と表現
アーティファクトは物事を単純化する
それがある種の「プロトコル」にもなる
表現のシステム
表現されるものの世界
表現するものの世界
表現によってタスクの難易度は変わる
第4章 アーティファクトを人間に適合させる
パーソナル・ビューとシステム・ビュー
アーティファクトが使えるようには長い時間が必要
表層表現と内部表現
第5章 人間の心
論理は人工物、物語は?
われわれに必要なのは、過去の統計や事例が対話的に使える豊富なデータベースをもち、それを意思決定の際に自動的に利用させてくれる機械である。
機械中心では心はエラーを起こす
第6章 分散された認知
これまで研究されてきた「認知」
人は豊かで変化ある環境でこそ、効果的に活動できる。身体性を離れた知は、豊饒な情報源を奪い取られているのである。
第7章 ものには、それが収まるべき場所がある
ウートン特許の机「ものには、それが収まるべき場所がある」
100個の引き出し
組織化をすべてユーザー自身が独力で行わなければならない
縦型ファイルキャビネット
パイル・キャビネット、ホワイトボード、本棚、二種類の机、inbox書類箱、壁に貼りつけた予定表・することリスト・重要なタスク
知識を分類する
マガキンズ金物店
30万種の商品
目的によって階層的に分類されている
効率的で知的なエージェント、配置が目的別になっていること
ナビゲーションのメタファー
「ナビゲーションの問題」の問題
「記述によるナビゲーション」
第8章 未来を予言する
第9章 ソフト・テクノロジーとハード・テクノロジー
第10章 テクノロジーは中立ではない
“注目して欲しいのだが、簡単そうに見え、自動的な専門家の体験的行動の裏には、そこに至るまでの長年の大変な努力があるのだ。さらに、熟練行動には絶えず再調整が必要なのである”
“最適の形式というものはタスクに依存しているわけだから、すべての目的に適した、たった一つの表現などないのである”
“われわれに必要なのは、過去の統計や事例が対話的に使える豊富なデータベースをもち、それを意思決定の際に自動的に利用させてくれる機械である”
"身体性を離れた知は、豊穣な情報源を奪い取られているのである"
"本は、読み手が、書かれている内容について系統立てて内省していく方法を知ってはじめて、内省のための道具となるのである"